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材料・デバイス

材料・デバイス

化学とデバイス

 遥か昔から、お湯を沸かしたときに蒸気がポットのふたを押し上げる現象は知られていました。しかし、この現象が人類に劇的な産業革命をもたらす動力源となったのは、温度に対する蒸気密度と圧力との関係に注目し、化学的な現象を実際に役に立つ装置(デバイス)に昇華させたワットの発明があったからです。つまり、化学をタネにして課題解決の花を咲かせるためには、材料やシステムを設計し、デバイス(装置)を作り出していくことが必要なのです。

化学システム工学の役割

 水素エネルギーを例に考えてみましょう。混合した水素ガスと酸素ガスに着火すると爆発します。一方、うまく水素と酸素を化学反応させると電力がとり出せるという燃料電池の原理は19世紀から考案されていました。しかし、20世紀半ばまで、デバイス(装置)が実用化されることはありませんでした。
 燃料電池は、水素と酸素から水蒸気しか排出せずに電力をとりだすことのできるクリーンな電力源です。近年、燃料電池を構成するイオン導電膜や触媒などの材料が開発され、既に公道を自動車が走行できるまでになりました(MIRAI:トヨタ自動車(株))。しかし、水素を燃料に選ぶのなら、どのように水素を自動車に搭載するのか、そもそも水素をどのように製造するのかも重要です。化学システム工学科では、これまでに燃料電池自体の開発に加え、水素吸蔵材料や水素分離膜・光触媒などの材料開発を行ってきています。更に、水素を製造する際には、その効率が重要で、全体システムの評価が欠かせません。このように水素エネルギーだけでも、化学を基盤に、様々な材料を新規に開発し、さらに巧妙にシステム化することが必要です。
 以上のように、化学システム工学を習得すると、化学を基盤に、システム的思考で、材料・デバイスを合理的に創出・設計することが可能になります。

化学システム工学が切り開く未来

 4年生になって配属される研究室では、以下のようなテーマに取り組んでいます。

  • LaTiO2Nを酸素生成光触媒として用いる可視光水分解用光触媒シートの作製」(堂免・嶺岸研)
  • 「トリメチルメトキシシランを前駆体として用いたガス分離シリカ膜の開発」(Oyama・菊地研)
  • 「酸素レドックスを発現する二次電池用正極材料の電子状態解析」(山田・大久保研)
  • 「Pt/ジンコシリケートゼオライトを用いた低級アルカンの脱水素反応」(大久保・脇原研)
  • 「半導体塗布成膜における析出過程の解析」(辻研)

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