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医療

医療

医療を取り巻く課題

 社会の高齢化が進んでいます。国立社会保障・人口問題研究所によれば、65歳以上の老年人口の割合は2010年に23・0%だったものが、2060年には39・9%に増加。さらに、15歳から65歳までの生産年齢人口は63・8%から50・9%に低下すると予測されています。高齢化で医薬品や関連サービスの需要が増えても、医療保険制度を支える世代は着実に減っていってしまう。従来からの変革が求められているのです。

課題解決に必要な視点

 例えば再生医療。iPS細胞のような幹細胞から、組織や臓器を人工的につくり、治療に用いることで、従来あきらめられていた難病の治療を可能にする画期的な技術です。これを、将来世代に渡って使えるようにするためには、細胞の培養や組織・臓器の作製技術はもちろんのこと、取り扱いの難しい細胞を商用スケールでどのように作るのか、病院での治療にどのように組み込むのか、といったプロセス全体も予め考えておく必要があります。実験室から病院、社会全体を考えることの必要性は、再生医療に限らず、新薬やデバイスなど、医療にかかわる製品すべてに当てはまります。

化学システム工学で拓く医療

 化学システム工学科/専攻では、化学をベースに化学工学、化学情報学、統計解析、プロセスシステム工学などを学びます。これにより、「新しい培養方法を開発した。これは患者に提供できるまでの期間全体をどれほど短縮できるのだろう」「この製品の価格を削減するには、どこから変えていけばよいのだろう」のような、個別技術とプロセス全体とのつながりを意識できるようになります。卒業論文で配属される研究室では、以下のようなテーマに取り組んでいます。

  • 「階層的共培養肺胞モデルと数理モデルを用いた経肺吸収予測」(酒井研)
  • 「局所徐放による肝硬変治療のためのコラゲナーゼ/ピルフェニドン封入ビーズの開発」(伊藤研)
  • 「iPS細胞の実生産に向けた凍結・解凍プロセスの設計手法」(平尾・杉山研)
  • 「医薬品開発におけるリード化合物探索のための多目的最適化」(船津研)
  • 「学校検診データを利活用した小児地域保健医療システムの構築」(水流研)

 将来に渡って社会ニーズに応えられるような医療を、化学システム工学科/専攻で実現しませんか。