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教員インタビュー 辻 佳子 教授

教員インタビュー 辻 佳子 教授

化学システム工学に基づく持続可能かつ安全・安心な社会の構築

 安全・安心を願う気持ちは人間の本能です。誰もが、安全でありたいと思い、何が安全で何が安全でないかを理解しているつもりであり、いつも安全性の確保のための配慮をしているつもりでいます。にもかかわらず、化学産業や医療等、分野を問わず、事故は様々な要因が複雑に関連して発生します。我々の周りは「リスクゼロ」ではありません。重要なことは、リスクを回避することと、リスクに遭遇した場合にその被害を最小限にとどめることです。事故や災害を単なる偶然やミスとしてしまったのでは次への対処ができません。


 安全・安心を願う気持ちは人間の本能です。誰もが、安全でありたいと思い、何が安全で何が安全でないかを理解しているつもりであり、いつも安全性の確保のための配慮をしているつもりでいます。にもかかわらず、化学産業や医療等、分野を問わず、事故は様々な要因が複雑に関連して発生します。我々の周りは「リスクゼロ」ではありません。重要なことは、リスクを回避することと、リスクに遭遇した場合にその被害を最小限にとどめることです。事故や災害を単なる偶然やミスとしてしまったのでは次への対処ができません。


 また、自然エネルギーの 1 つである太陽光エネルギーを直接電気に変換する太陽電池や、近年エネルギーの新たな選択肢として期待が高まっている水素についても、単に、デバイスの高効率化を追究するだけでは未来社会に実装することは出来ません。製造、流通、利用の全体像をシステムとして捉えた上で、高効率化、スケールアップ、低コスト化、安全性、環境負荷について議論し、社会経済への影響や波及効果を分析した上で、最適解を得る必要があります。化学システム工学の研究が、様々な場面で安全・安心な社会の構築に貢献しているのです。


 私たちの研究室では、持続可能な社会を目指して、資源を有効に使った地球に優しい機能性薄膜材料プロセッシングに関する研究を行う研究現場を有しています。そこでは、ディスプレイや太陽電池、熱電変換素子に用いられる薄膜材料の「作製プロセス」と「構造」と「機能」の関係を明らかにし、試行錯誤的ではなく、あらかじめ設計された機能性材料プロセッシングの開発を行っています。また、安全に関する課題抽出のために、上記研究現場をモデル化した実験室も有しています。これらの実験室で実測する「空間」「モノ」「人」の安全に関するデータに基づくリスク定量評価手法確立のための研究も行っています。少量多品種の危険有害物質を用いて非定常作業を行っている研究開発現場におけるリスク管理・安全教育の方法論の確立を通じ、新しい学際分野の提案と環境安全学としての学理創成に貢献することは、「化学システム工学」の一つの大きなチャレンジです。

 

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辻 佳子 教授

1990年東京大学大学院工学系研究科工業化学専攻修士課程修了。

同年(株)東芝研究開発センター。

1996年Research Engineering Associate, California Institute of Technology。

1999年東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻研究員。

2006年工学博士 ( 化学システム工学専攻 )。

2007年東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻助教。

2011年東京大学環境安全研究センター准教授。

2017年同教授。

2019年4月より環境安全研究センター長。

薄膜材料プロセッシング、環境安全学が専門。

趣味は、お料理とクラッシックバレエ。