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駒場生向け講義

駒場生向け講義

 化学システム工学科では教養学部生向けに様々な講義を行っています。

2020夏学期(S1・S2) *講義室・講義形式・講義内容は、変更となる場合があります。

【初年次ゼミナール理科:化学工学を理解して、地球温暖化に挑む】(講師 脇原 徹)

 「持続可能な社会」を実現するためには地球温暖化問題を克服しなければならない。
既に地球温暖化による影響は各所に見られるようになってきたが、依然としてCO2をはじめとする地球温暖化ガスの排出量は増え続けているのが現状である。危機的状況にあるといっても過言ではない。この問題に取り組むためには、特にサイエンス&テクノロジーの役割は大きい。特に、“化学システム工学”がキーであり、本授業ではこれを学んでもらう。

 化学システム工学とは、化学を基盤に、地球、社会、環境、安全など幅広い視野からシステマチックに対象をとらえる学問である。現実を踏まえた幅広い視野から対象をシステマチックに深く探求する。このアプローチこそが、現実の問題解決への具体的なビジョンを示す可能性をもっている。

 この授業を通じて、地球温暖化は食い止めることが可能である、ということを理解してもらいたい。
 1年生の少人数クラスでの議論を通して、正解が明らかでない問題について考える力を養うことを目的とする。意欲のある学生を歓迎したい。

曜限 月曜4限
教室 情報教育棟 E35教室
スケジュール 第1週がガイダンス、第2週が共通授業(検索実習の共通講習を含む)、第3- 13週が個別授業となります。
  1. ガイダンス
  2. 共通授業
  3. 地球温暖化問題の基礎 持続可能な社会を実現するために検討すべき課題の提示、議論
  4. 移動速度論概論、グループ作業:課題に関する科学的検討
  5. 成果発表:課題の検討結果の報告、討論
  6. 温室効果ガス(CO2)の排出源に関する課題の提示、議論
  7. グループ作業:課題に関する科学的検討
  8. 成果発表:課題の検討結果の報告、討論
  9. 温室効果ガス(メタン、亜酸化窒素)の排出源に関する課題の提示、議論
  10. グループ作業:課題に関する科学的検討
  11. 成果発表:課題の検討結果の報告、討論
  12. 総合討論のための課題の提示、議論
  13. 総合討論、授業アンケート

*その他の詳細はこちらから

【初年次ゼミナール理科:やってみよう!化学を使った社会設計】(講師 杉山 弘和)

 本ゼミでは、化学の知識を活かして、身近な社会課題に解決策を提案するための手法を学びます。
まず基礎知識を取得するために、以下のような演習課題を解きます。

  • エアコンの効率が100%にならないのはなぜか?(熱力学の応用)
  • スイカを冷やすまでにどれくらいの時間が必要か?(微分方程式の応用)
  • PETボトルのリサイクルは環境に良いのか?(プロセス工学の応用)

これを土台に、グループワークで以下のようなテーマに取り組みます。テーマ設定は自由です。

  • 医療・医薬の問題
  • 環境問題
  • エネルギー問題

 本ゼミの狙いは、化学や関連分野の基礎知識をネットワーク化・システム化し、実際の課題解決に活用できるツールとして身に着けることです。教員やディーチングアシスタントの大学院生と密にやり取りするゼミを目指します。 

曜限 金曜3限
教室 21KOMCEE West K501
スケジュール 第1週がガイダンス、第2週が共通授業(検索実習の共通講習を含む)、第3- 13週が個別授業となります。
前半は基礎編として演習問題を解きながら重要な要素知識を身に着けます。後半はグループワーク編として課題設定から解決策の提案までを実施します。

*その他の詳細はこちらから

【総合科目D:環境・エネルギー工学基礎Ⅰ 化学システム工学入門 -次世代社会のための化学と材料-】

 化学とは物質の性質、構造ならびにこれら相互間の反応を研究する自然科学の一部門である。物質を扱う限り、化学的な視点が不可欠であることはいうまでもない。一方、現実の環境問題やエネルギー問題などに取り組もうとすると、化学の知識だけでは不十分であることがわかる。なぜならば、我々が直面している課題は、様々な要因が絡みっており、複雑な様相を呈しているからである。このようなときには、対象を要素から構成されるシステムとしてとらえる、システム的アプローチが大きな力を発揮する。化学システム工学は、これらの問題を取り扱うための方法論を提示する学問である。
 本総合科目においては、化学システム工学を基に、化学的な視点(化学反応、材料、エネルギー)に立脚しながら、我々人間社会が直面している課題(気候変動、大気・水環境、安全とリスク、人工臓器・再生医療など)を取り上げることで、エネルギー変換化学、環境化学、安全安心、医療を対象とした、現実の「マクロ」の問題にどのように取り組むかについて講義と議論を行う。
 4名の講師によりエネルギー変換化学、環境化学、安全安心工学、医用工学について3回ずつ講義を行う。

曜限 金曜5限
教室 21KOMCEE East K113
スケジュール

・イントロダクション

  1. エネルギー変換化学
    1. 気候変動問題とエネルギー変換の考え方:熱力学とシステム論の視点
    2. 化学エネルギー・光エネルギーの変換技術:燃料電池・太陽電池
    3. エネルギーの貯蔵技術:蓄電池・水素
  2. 環境化学
    1. 我々が抱えている環境問題
    2. 大気環境:光化学オキシダント、PM2.5
    3. 水環境:資源としての水と水環境
  3. 安全安心工学
    1. 安全とは:安全とリスク、事故事例と安全管理
    2. 安全管理:ハザードアナリシス、リスクマネジメント
    3. 火災・爆発災害:事故の科学的解明と防止策
  4. 医用工学
    1. 医療と工学の接点: 生命現象を化学とシステム論の視点から考える
    2. 人工臓器と再生医療: 細胞を使わない治療と細胞を使う治療
    3. ドラッグデリバリーシステム: 「薬を作る」、「薬を使う」をシステムとして考える

・まとめ

対象 受講に際して、文・理科類、学年を問わないが、高校レベルの化学の基礎をマスターしていることを前提とする。

*その他の詳細はこちらから

【学術フロンティア講義:化学システム工学で拓く未来社会】

 化学システム工学科の教員が、持続可能な未来社会を創るための化学を分かりやすく説明します。
「化学と社会のつながり」を考えたい学生諸君の参加を歓迎します。教員や大学院生と交流する機会も設けます。希望者には本郷キャンパス・化学システム工学科研究室見学会も案内します(参加は自由です)。

曜限 月曜5限
教室 1号館104教室
スケジュール 4/6, 4/13    「光触媒で太陽エネルギーを水素に変換する」
4/20, 4/27  「化学とバイオの力で病気に立ち向かう」
5/11, 5/18  「『環境にやさしい』を工学的に検証する」
5/25, 6/8    「リチウムイオン電池でエネルギーを有効利用する」
6/15, 6/22 「診断・治療ナノシステムを化学で創る」
6/29, 7/6   「大気環境汚染を計測し、解決する」
対象

理科系1、2年生

*その他の詳細はこちらから

 

【参考】2019冬学期(A1・A2)

【Aセメスター総合科目:現代工学基礎Ⅱ(化学情報とシミュレーション)】木曜5限(小寺 正明 准教授、菊池 康紀 准教授)

 社会問題を化学の力で解決に導くための基本的なシミュレーション技術や情報処理技術を、Microsoft Excel を利用した演習を通して学びます。将来、プログラミング言語Pythonなどを使って高度情報処理・AI技術を実践をするための基礎をつくります。

<スケジュール>

9/26 イントロダクション
10/3 菊池1:エネルギー問題とは?エネルギーのベストミックスとは?

日本におけるエネルギー問題について、インターネット上に公開されている統計資料等を参照しながら学ぶ。技術的側面、経済的側面、法的側面を知り、東日本震災に端を発して再認識した日本におけるエネルギー問題のポイントについて理解する。 エネルギーのベストミックスを考える上で重要となる技術的・社会経済的側面について学ぶ。エネルギーシステムに社会から要求されている事項と、環境・資源制約について知り、シミュレーションの必要性について理解する。

10/10 菊池2、10/17 菊池3、シミュレーション演習(エネルギーシステム)

代表的な幾つかの発電技術について、Microsoft Excel上に簡単なモデルを構築し、以下の問題についてシミュレーションによって分析を行う。

  • 将来のエネルギー需給・技術の組合せによるエネルギー供給の可能性
  • 固定価格買取制度に基づく再生可能エネルギーの導入量と社会経済性
10/24 菊池4:バイオマスとは?様々なバイオマス変換技術

再生可能資源としてのバイオマスについて、現状と今後の展望を学ぶ。植物資源の一部であるバイオマスを資源として用いるメリット・デメリットを知り、現在の技術的・社会経済的課題を理解する。 様々な目的製品を得るためのバイオマス変換技術について学ぶ。原料と技術の組合せにより化石資源から合成される化学物質を得られることを知り、バイオマス変換技術のシミュレーションの必要性について理解する。

10/31 菊池5、11/14 菊池6:シミュレーション演習(バイオマス)

代表的なバイオマス資源とその変換技術について、Microsoft Excel上に簡単なモデルを構築し、以下の問題についてシミュレーションによって分析を行う。

  • バイオマスによる製品製造プロセスの環境負荷や経済性
  • 炭素税や固定価格買取制度等、法や経済的仕組みの整備による影響
11/28 小寺1:化学情報とは?多変量解析とは?

 データ駆動型化学において、化学データがどのような形で情報処理されるかを理解する。また、多変量解析の基礎を理解する。

12/5 小寺2、12/12 小寺3:化学情報演習1

 Microsoft Excelのアドオンツールを用いて、簡単な統計解析や多変量解析の方法を学ぶ。

12/19 小寺4:機械学習とは?ディープラーニングとは?

 人工知能 (AI) の一分野とされる機械学習やディープラーニングの基礎を理解し、その化学への応用を学ぶ。

12/26 小寺5、1/9 小寺:化学情報演習2

 Microsoft Excelのアドオンツールを用いて、簡単な機械学習モデルを構築する。最後に、プログラミング言語Pythonを用いた計算例を紹介し、より高度な情報処理やAI技術への展望を述べる。

【Aセメスター全学ゼミ:やってみよう!Pythonを使った化学シミュレーション】(杉山 弘和 准教授、天沢 逸里 助教、Badr Sara 特任助教)

 本ゼミナールではPythonを使った化学に関するシミュレーションを体験します。まず、生活に関わる身近な現象(例:芳香剤の拡散、ヒーターからの熱拡散)を対象に、簡単なシミュレーションをします。次に、ビール製造における麦汁発酵を対象に、不純物を抑えつつ所望のアルコール濃度を得るための条件をシミュレーションで求めます。化学反応を的確かつシステム的に取り扱い、実際の意思決定に役立てるための技術を学ぶことができます。プログラミング初心者も歓迎します。

【Aセメスター全学ゼミ:DDSのための薬物徐放ビーズを作ってみよう】(伊藤 大知 准教授)

 疾患に応じて、体内の必要な場所に必要な時に、必要な薬物を送達するシステムを、ドラッグデリバリーシステム(DDS)といいます。このために新たな材料開発やシステム実現のための様々な実験が必要不可欠です。中でも最も基礎的な技術が、生体内分解性を持つ担体高分子に薬物を封入して、薬物をゆっくりと放出させる徐放技術です。生体内分解性を持つ担体高分子として、代表的なものがポリ乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)です。実際に前立腺がんの抗がん剤であるリュープリンでは、PLGA粒子が用いられています。本ゼミでは、PLGA粒子内に、モデル薬物としてナイルレッド(NR)を封入し、試験管内(in vitro)での薬物放出速度を測定します。

【Aセメスター全学ゼミ:排ガスはどこまで浄化できるのか?自動車触媒技術】(小倉 賢 教授)

 燃焼効率の高い内燃機関エンジン(車)から排出される排ガス中に含まれている除去対象成分として,窒素酸化物(NOx),パーティキュレート(Particulate Matter;
PM)などが知られています。これらが実際にどのような触媒プロセス,メカニズムで浄化されているのか?実際の触媒化学反応を体験し,理解を深めていただきます。ゼオライト触媒を用いた尿素(アンモニア)によるNOx還元反応,様々な炭素質物質の燃焼触媒反応を実施します。

【Aセメスター全学ゼミ:化学システム工学を冒険しよう~ショートオムニバス&研究室見学~】(脇原 徹 准教授、西川 昌輝 講師)

 この授業では、本郷キャンパスでの研究室見学やショートオムニバス講義を通じて、化学システム工学がどのような学問かを実際に体験してもらうことを目的としています。「環境」「エネルギー」「医療」に関する最新研究に触れ、教員・学生と交流できる機会を設けます。