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新型コロナに負けない化シス

新型コロナに負けない化シス

コロナ禍での化シスの教育・研究活動

コンタクトグループ

化シスでは、2年生のAセメスターと3年生時に、教職員3~4名と学生7~8名でコンタクトグループを構成し、履修・進路・学生生活などの相談にのっています。2020年度は、Zoomによるオンラインコンタクトグループを実施して、学生のケアに努めました。

オンライン講義

実験以外のほとんどの講義がオンラインとなりました。演習などの講義は、課題の出し方などを工夫して、オンラインでも効果を上げられるようにしました。学生からも好評でした。

人数制限や換気など十分な感染対策を実施した上での研究活動

実験系の研究室では、一部屋辺りの入室人数を管理しながら、換気や消毒などを徹底し、十分な感染対策を実施しながら、研究を進めました。

 

オンラインミーティングやメールなどを活用した学生へのきめ細かいケア

非実験系の研究室では、完全オンラインで研究活動を行ったところもありました。学生の不安に寄り添い、教員がオンラインミーティングやメールできめ細かくコミュニケーションをとるようにしました。

学生インタビュー

コロナ禍で様々な活動が制限される中、化シスの学生達は、どのようにこの1年を過ごしていたのでしょうか。
3人の学生にオンラインでインタビューをしました。 (所属と学年はインタビュー当時)

平尾・杉山研究室4年 徐 聖子さん

Q.この一年どのように過ごしましたか?

所属しているのが実験系の研究室ではなかったので、研究室に行かなくても問題なく研究を進めることができました。通学がない分、体力的な負担が減り、好きな時間に自分にあったペースで大学院入試の勉強や研究を進めることができました。オンライン中心の生活に比較的適応できたかな、と思います。

Q.オンラインでの研究室生活はいかがでしたか?

平尾・杉山研究室では、平日朝9時からオンラインで希望するメンバーが集まってラジオ体操をしています。研究室に所属するまで夜型の生活だったので、毎朝決まった時間にラジオ体操をすることで規則正しい生活を送ることができるようになりました。
実は、卒業論文を指導していただいた平尾先生とは、実際には一度しかお会いしていません。でも、必要な時にはメールやZoomですぐに相談できる環境が整っていたので、問題なく研究ができました。最初こそ、オンラインでのコミュニケーションに戸惑いがありましたが、先生方が、4月当初から「困ったことがあれば遠慮なく相談してほしい」と何度も繰り返し言ってくださったので、すぐに安心して連絡を取れるようになりました。また、画面越しだからこそ、はっきりと質問や意見を言える場面もあり、オンラインならではのコミュニケーションの良いところにも気付くことができました。

Q.卒業研究について教えてください。

衣服繊維リサイクルの新しい技術・システムについての評価の研究を行いました。
私は一から研究テーマを探したので、研究テーマを決めるのに2ヶ月くらいかかりました。ポリエステルといった素材に関するものから自転車リサイクルといった社会システムに至るまで、様々なニュースや資料を読み漁り、これだと思う技術をやっと見つけることができました。研究の過程では、化学の知識というより、人々の行動や社会的要因を俯瞰的に捉えてシナリオを作っていくことが求められ、思考力や想像力が養われました。また、海外の企業と英語でメールのやり取りをしたり、Zoomでのインタビューを行ったりしたため、英語でのコミュニケーションも鍛えられました。
卒業研究をもとに3月には日本LCA学会でポスター発表を行い、学生優秀発表賞をいただくことができました。

Q.コロナ禍の中だからこそ、学べたことはありますか?

Zoomで先生方とコミュニケーションを密に取る中で、「分からないことは恥ではない、分からないことをそのままにしておく方がよくない」ということが分かりました。また、直接質問に行けない分、メールで整理して質問する習慣もつきました。

Q.友人関係に変化はありましたか?

日頃からLINEのビデオ電話をしていたので、オンラインでコミュニケーションをとることに抵抗はなかったです。
同期の友人とはコロナの前から仲が良かった方でしたので、大学院入試の前には、勉強会を開いて過去問を研究しあったり、情報共有をしたりしました。
また、Zoomはリンクを送るだけで会話に招待することができるので、オンラインで話している最中に自分の友人を他の友人に紹介したり、逆に友人が新しい友人を紹介してくれたりと、コロナ禍でも友達の輪が広がりました。

Q.研究以外に何かがんばったことはありますか?

学園祭の実行委員会と運動会総務部に所属して、4年生の9月まで活動していました。4年生では責任ある立場になるので、3年生のうちに卒業論文以外の単位を取り終えるようにしました。今年度は、五月祭が9月に延期され、しかもオンライン開催になったので、研究との両立が大変な時期もありましたが、なんとか乗り越えることができました。実は、その時の記憶はあまりありません(笑)
活動もオンラインがメインになってしまい、制限されたことも多かったですが、貴重な経験ができました。

山田・大久保・山田研究室4年 平井 健彦さん

Q.この一年どのように過ごしましたか?

Sセメスターは、キャンパスの入構制限が厳しく、博士課程の先輩の実験が優先されたので、自宅で院試の勉強をしていました。自宅ではあまり集中できないタイプなのですが、オンラインで実施されたTOEFLや院試の自宅受験に向けて勉強部屋をきれいに片付けたのを機に、なんとか集中できるようになりました。
院試の勉強の合間に受けるオンラインの講義もいい気分転換になりました。また、オンライン講義は時間と場所の制約がなくなるので、これまで受けられなかった他学部聴講ができるのがとてもよかったです。私は、農学部の講義を他学部聴講しました。他学部聴講すると、自分の専門以外の別の価値観に触れることができるので、視野を広げることができました。
Aセメスターは、卒業研究の実験のために毎日研究室に通っていました。Aセメスターに集中して卒業研究を行うので、慌ただしい毎日でした。特に、実験を立ち上げるまでが大変でした。コロナ前であれば、Sセメに先輩の実験を見ながら実験方法を覚えたり、一緒に食事に行って自然と親睦を深めて分からないことも気軽に聞けるようになったりできたと思うのですが、そういうことがほとんどできなかったので。また、実験のちょっとした待ち時間に研究室の先輩と話すこともなかなかできないので、研究や将来の話を聞くということもできず、将来の見通しを立てるのが大変だな、と感じました。

Q.所属研究室について教えてください。

学生の自主性を尊重してくれるので、自分のペースで研究を進めることができると思います。コアタイムはありますが、朝早く来て早く帰る、また朝ゆっくり来て少し遅くまでがんばるということもできます。私は、通勤ラッシュの時間を避けたかったので、朝は家で論文を読んで、お昼過ぎから研究室で実験をすることが多かったです。
山田大久保山田研究室は規模が大きく実験室が広いので、自然と分散して実験することができ、感染防止対策の人数制限などによる不自由さを感じることは少なかったです。実験前は、高価な実験機器を使うので、先輩によるチュートリアルを何度も行っていただきました。研究は、個々人が完全に独立した実験をしているというより、似たテーマの実験や分析をしている仲間がいてチームで進めている感じなので、分からないことがあっても相談できて心強いです。
研究室のコミュニケーションは、メールや研究グループのSlackで文字中心に行っていました。先生方のアドバイスや修正が整理された形で文字として残るので、論文を書く時にとても助かりました。
また、週1回、Zoomで英語の論文を紹介するゼミ(論文講究)があるので、他のメンバーの研究もわかり、英語力も向上することができました。先生方も学生の意見を聞いて一研究者として対等な立場で議論してくれているように感じます。

Q.卒業研究について教えてください。

新しい電解液に関する研究を行いました。グローブボックスを使って、様々な組成でコインセル(ボタン電池)を作り、結果を測定し分析することを繰り返します。通常なら30分くらいの作業もグローブボックスで行うと1時間半くらいかかったりします。作業は地道ですが、少しずつ組成を変えて作った電池は、わが子のような感じで、いつも「いい結果を出してくれよ」という気持ちでボックスから取り出しています(笑)。また、世界で誰もしていない最先端の研究をしているという実感を得る瞬間が少なからずあるので、楽しく研究を進めることができました。

Q.この1年、気を付けたことはありますか?

在宅で研究する日は、だらけようと思えばだらけられてしまうので、自分で律しながら研究を進めるのが大変でした。午前中に集中して論文を読んだり作業したりして、午後は気晴らしに散歩に行くなど、メリハリをつけて集中が途切れないように工夫しました。今年度の前半は大学院入試の準備、後半は卒業研究で忙しかったので、常にやることがあったのは、気持ちを保つのにありがたかったです。
また、とても基本的なことですが健康を保つために食生活に気を配りました。飲食店が閉まっていてコンビニで食事を買うことも増えたので、三食必ず食事をすることや野菜を意識的に摂ることを意識しました。

高鍋研究室4年 斉藤 太郎さん

 

Q.コロナ禍でどのような研究室生活を送られましたか?

夏前までは、キャンパスへの入構制限が厳しかったので、実験できる人数も制限され、4年生は卒業研究の下調べと大学院入試の勉強を集中的に行っていました。
自宅で一人で行っていたので、うまく進められているかも分からなくて不安でした。
週に2~3回Zoomでミーティングを開いて頂き、先輩が教えてくれたり、皆で調べたことをシェアしたりする機会を設けてもらいました。実験はできなかったですが、知識量は増え、先生や先輩とも関係を築くことができました。実験が始まってから、オンラインミーティングで教わったことがとても役に立ちました。ミーティングでは、調べたことを発表する機会があったのですが、パワーポイントを使ってプレゼンテーションする機会がそれまであまりなかったので、卒業発表に向けたよい練習になりました。
学生同士がソーシャルディスタンスを保てるように、居室を確保してくださったので、夏過ぎには毎日研究室に行けるようになりました。先生や先輩と直接話せる機会も増えて、安心して研究に取り組めるようになりました。

Q.所属研究室について教えてください。

高鍋研究室には光触媒・熱触媒・電極触媒の3つの研究グループがあります。
それぞれの研究は自己完結する部分もありますが、研究室全体がチームとして、新しい触媒を研究しているという雰囲気があります。学生がお互いの研究について、ディスカッションしている様子もよく見かけますし、先生方が学生に声をかけてくれて、こちらからも相談しやすい環境を整えてくれるように思います。研究室全体がコミュニケーションをとても大事にしていると思います。
研究室の共通語は英語です。英語が得意ではない自分にとって、英語が共通語の研究室に入ることは大きな挑戦でしたので、配属当初は英語でのコミュニケーションに苦労しました。Sセメスターに参加したオンラインミーティングも基本的に英語なので、全然分からないところから始まって、スライドをスクショして後で調べたり、違うグループの同期と教え合ったりしました。今では、英語で話したり英語でメールを書いたりすることへの抵抗も減り、自分でも成長したと思います。

Q.卒業研究について教えてください。

水分解を行うための新しい光触媒に関する研究をしました。今はまだない材料の開発に取り組んだので、誰もやっていないことをしているというワクワクを感じながら研究を進めることができました。

Q.研究以外に何かがんばったことはありますか?

ヨット部に所属していて、4年生の12月まで活動していました。
部活動ができなかったSセメスターは、ランニングや筋トレをして体を動かすようにしていました。
ヨット部の活動は土日なので、これまでは大変ながらも研究と部活の両立ができていました。コロナ禍では合宿所に宿泊できなかったので、土日に日帰りで神奈川の小網代にある練習場所に通いました。体力的にはかなり大変な時期もありましたが、海で風を感じながらヨットに乗ることは、なにものにも代えがたかったです。
ヨット競技と研究室での研究は、「チームで何かを成し遂げる」という部分が似ていて、自分にとっては、どちらも大切なものです。部活からは引退しましたが、ヨット競技はこれからも続けていきたいと思っています。