化シスの特徴
「化シス」は化学システム工学科/専攻の略称です。
私たちが目指す「化学システム工学」とは
「化学システム工学」という言葉を初めて耳にする方もいるかもしれません。この「化学システム工学」という言葉には、これまでの化学や化学工学の枠を超えたアプローチを目指す、という私たちの想いが込められています。
- 化学:
物質・反応に関する真理を発見・追究する学問。 - システム的思考:
社会や環境のような開放系の複雑な事象を、目的に応じて階層化・単純化して取り扱おうとする考え方。 - 工学:
課題解決の学問。実際に起きている課題を、明確な目的意識のもとで解決に導く学問。
環境、エネルギー、医療などに関する様々な課題に対して、化学を基盤に、システム的思考を持って臨むことで、課題解決への具体的かつ永続的なビジョンを示すことができます。
化学システム工学科/専攻の教育・研究方針
課題解決・目的指向型マインドの醸成
化シスでは、研究を進める際、その研究がどのように社会課題の解決に貢献できるか、課題解決のために求められる目的や機能は何かを常に考えることが求められます。化シスにおける研究テーマは、基本的な原理を追究しているものから、社会における物質循環や安全の問題に取り組んでいるものまで、非常に多岐にわたっています。いずれの研究室においても、現実の問題にどのように取り組むかという明確な視座を持ち、お互いに協力しながら研究活動を進めています。
システム的思考の習得
化シスでは、基礎としての「化学」に加え、分子から地球に至る各レベルでの様々な化学現象の解析・制御とそれらの構成要素のシステム化・設計を行うための方法論を学びます。そして、目的に応じて要素をモデル化し、全体をシステムとしてとらえるシステム的思考を習得していきます。複雑な事象でもこのシステム思考をあてはめることで、具体的かつ永続的な課題解決のビジョンを示すことができるようになります。
システム的思考を習得した人材は、「ものづくり」の現場にとどまらず、社会のあらゆる場面で活躍できます。
コミュニケーション能力の涵養
化シスには、幅広い分野の一流の研究者が集い、お互いをリスペクトしながらとことん議論する文化が根付いています。教員とのコンタクトグループ、輪講やグループ研究といった参加型の講義も重視され、学生同士の議論も活発に行われています。その中で、豊かなコミュニケーション能力が自然と身に付きます。留学生も多く、言葉や文化の壁を越えて研究に取り組んでいます。
卒業する頃には、専門知識と周辺知識をバランスよく兼ね備え、分子から地球までを見わたせる「スペシャリストにしてジェネラリスト」に成長できます。このような人材こそが、持続可能社会の実現に向けた課題に対して、強固な学術基盤を持った上で、挑戦できます。
積極的な産学連携
化シスでは、常に現実の問題を見据えて、教育・研究を進めるとともに、リアルタイムの社会貢献も視野に入れて、産学連携活動も積極的に行っています。