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海外インターンシップ参加者の声

海外インターンシップ参加者の声

岡村 梢さん (2019年度 Roche社)

 私は、2019年8~9月の2ヶ月間、スイスにあるF. Hoffmann-La Roche, Ltd.で海外インターンシップを経験しました。
海外インターンシップに参加したのは、自分の研究分野である製薬の実際の生産現場で、多様な人々と働くことで、より視野を広げたいと思ったからです。興味はあるものの、未だ自分の研究では取り入れられていない品質という項目について学びたい、という考えもありました。

 私は、カイザーアウクストにある生産拠点で、注射剤の最終品質検査のチームに配属され、新製品の検査手法の確立に携わりました。複数ある手法の生産性・品質両面での比較を行うにあたり、実験ではオペレーターの方々、考察には理系のバックグラウンドをもつチームのマネージャー陣にご協力いただきました。インターンであっても、勤務時間や休日はしっかり管理されていて、有休もありとても働きやすかったです。

 英語でのコミュニケーションは心配していなかったのですが、チームの公用語がスイスドイツ語であったため、結果的にドイツ語を勉強しながらプロジェクトを進めることになりました。初めの1週間はドイツ語の習得速度がプロジェクトの進行速度に追い付かず、心が折れそうになりました。しかし、周囲のサポートもあり、単語だけのつたないドイツ語でもなんとか業務を進めながら、あらかじめ必要な事項を文章で用意したり、業務に必要な典型的なフレーズを覚えたりして、周囲とコミュニケーションする自信をつけていくことができました。また、英語がほとんど話せない同僚と実験を行う際には、完璧な表現で話すよりも、雰囲気を盛り上げること(アイスブレイク)を大切にしました。最後の送別会で、英語でのコミュニケーションが難しかったシフトリーダーから、「あなたから言語が違ってもコミュニケーションは取れるということを学び感動した」という言葉をいただき、言語だけでないコミュニケーションの大切さを実感しました。

 勤務以外のプライベートの時間は、バーゼル周辺の美術館・博物館巡りや小旅行に行きました。友人を訪ねてフランス・ドイツ・ベルギー・オランダに旅行したこと、会社の同僚とライン川で泳いだことは、とてもよい思い出になりました。また、スイス在住の日本人の方とも沢山交流し、食事の面でサポ―ト頂くとともに、なぜ日本から遠く離れた土地に暮らしているのかを聞くことが出来たのは非常に参考になりました。

 このように、2ヶ月の短さとは思えない程に濃密な時間を非常に楽しく過ごすことができましたが、一方でまだまだやりたいことは沢山あり、時間は全く足りなかったとも感じています。チームの人々からも、次はいつ来るのか、また自分の力でここに来ることを強く勧める、といった言葉を頂きました。チャンスがあれば、もう一度自分の力で同じ企業、同じチームでのインターンシップに挑戦したいと思います。